
読みやすくて面白い小説と出会いたい



難しい話は疲れるから苦手…
この記事では、実際にわたしが読んで「おもしろくてサクッと読める」と感じた17作品を紹介します。
気軽に楽しめる小説を探している人は、ぜひ参考にしてみてください。


自他ともに認める超内向型が「静かで癒やされるおうち時間の過ごし方」を発信。
コーヒーと読書が大好きです。
【選び方】読みやすい小説とは?


サラッと読めて挫折しにくい小説には、以下のような特徴があります。
選び方①登場人物が少ない
登場人物が少ないほうが、ストーリーに集中しやすいです。
反対に登場人物が多いと、読んでいて「この人、誰だっけ?」となることがあります。
ページをさかのぼって確認したりしていると中断されてしまい、うまく物語に入り込めません。



つまらないと感じる原因にもなります。
選び方②会話文が多い
会話文が多い小説はスピード感があり、スラスラと読みやすいです。
特に読書に慣れていない人は、地の文が多いと重たく感じ眠くなる可能性があります。



今回紹介する作品は、会話文多めのものを選びました。
選び方③スピード感がある
ストーリーの展開が早いと、退屈しにくく読みやすいです。
特に「小説を読むと眠くなる…」という人は、スピーディーな物語がおすすめ。
純文学や日常系よりも、ミステリーやコメディと相性が良い可能性が高いです。
選び方④ページ数が少ない
終わりが見えている短い小説のほうが、最後まで読み切りやすいです。
たとえば上下巻ある小説は、一つの物語に長い間滞在することになるので、初心者にはやや重め。
小説の長さとおもしろさは別物ではありますが「読みやすさ」でいうと短いほうが挫折しにくいです。
読みやすい小説おすすめ17選|ジャンル別に紹介


読みやすく面白い小説をジャンル別で紹介します。
ミステリー
先が気になるドキドキ感を味わいたい人におすすめのミステリー小説。
複雑すぎずテンポがよいものを3作品紹介します。
『Q&A』恩田陸


人間の集団心理を描く新感覚ミステリー
- 一味違うミステリー小説を読みたい
- 人間の心理に興味がある
あらすじ
大型ショッピングモールで起きた死傷事故。関係者にインタビューするも、誰もなにが起きたのかわからない。…本当に事故はあったのか?
全374ページ
会話文のみで進んでいくので、テンポがよくスラスラ読めます。
ショッピングモールという身近な場所が舞台になっており、物語に入り込みやすいです。



おもしろくて2回読みました。
『豆の上で眠る』湊かなえ


この違和感の正体は?
- イヤミスを読んでみたい
- 家族がテーマの小説を読みたい
あらすじ
誘拐された姉が2年後、別人のようになって帰ってきた。受け入れる家族のとなりで一人、違和感を抱く主人公。…姉は一体誰?
全361ページ
子どもの視点で書かれているので、難しい言葉がなく読みやすいです。
イヤミス(後味が悪い話)に挑戦してみたい人にもおすすめ。
『ルビンの壺が割れた』宿野かほる


衝撃のラストを求める人へ
- 活字は苦手だけど小説を読んでみたい
- 短い小説がいい
あらすじ
元恋人同士がメールをとおして再会。思い出話から始まったメールは、じわじわと不穏な雰囲気を帯びていき…
全156ページ
メールのやりとりのみで進んでいくので、サクッと読めます。
「今までほとんど小説を読んだことがない」という人にもおすすめです。
ヒューマンドラマ
人間の成長を描いたヒューマンドラマ。
登場人物が多すぎず、感情移入しやすい作品を中心に選びました。
『君の膵臓をたべたい』住野よる


陽と雨と虹が同時に見られるような1冊
- 感動する小説が読みたい
- 映画化した作品を読みたい
あらすじ
クラスで目立たない主人公が、病気を抱えながらも明るく生きる彼女と出会い、成長していく物語。
全281ページ
会話文が多く展開も早いので、初心者にも向いています。
重い病気を扱った小説ですが、深刻さはなくむしろ明るい雰囲気です。



独特な文章表現も魅力のひとつ。
『きりこについて』西加奈子


きりこは、ぶすである。から始まる物語
- 自分に自信がもてない
- 温かみのある物語が好き
あらすじ
自分の容姿に自信がもてず、引きこもる主人公きりこ。ある猫との出会いにより、自分の価値に気づいていく。
全209ページ
文章がやわらかく、難しい表現などもないので読みやすいです。
自分に自信がない人や、やさしい物語を求めている人に向いています。
『ミッキーマウスの憂鬱』松岡圭祐


ディズニーランドの裏側をのぞき見
- ディズニーランドが好き
- 楽しい雰囲気の小説を読みたい
あらすじ
ディズニーランドの裏側を描いた物語。裏方として働き始めた主人公が、さまざまなトラブルに直面し乗り越えていく。
全268ページ
テーマパークが舞台でわくわく感があり、重い話が苦手な人でも読みやすいです。
ディズニーランドが好きな人はもちろん、お仕事小説を読みたい人にもおすすめ。
恋愛
「切ないけど、心がじんわりする」そんな2冊を紹介します。
いわゆる普通のラブストーリーではなく、仕掛けが隠された作品を選びました。
『プリズム』百田尚樹


私が恋に落ちたのは、誰?
- 普通のラブストーリーではもの足りない
- ミステリー要素のある恋愛小説を読みたい
あらすじ
家庭教師として訪れた家で、ある青年と恋に落ちるが…
切なくも心温まる恋愛サスペンス。
全385ページ
文章表現が回りくどくなくストレートなので、スラスラ読めます。
今回紹介する本の中では少し長めですが、話がサクサク進んでいくため飽きません。



わたしはラストが好きで、心に残りました。
『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』七月隆文


切ない運命を描いた1冊
- 切ないラブストーリーが好き
- SF要素のある恋愛小説を読みたい
あらすじ
一目惚れをきっかけに距離を縮めた主人公と彼女。しかし逃れられない非常な運命が待ち受けていて…
全287ページ
文章がやさしく、会話も多いので読みやすいです。
SF要素もあるため、一味違うラブストーリーを楽しめます。
ファンタジー
ふしぎな物語が好きな人におすすめのファンタジー。
「ページ数が少ないのに引き込まれる」そんな2冊を紹介します。
『七月に流れる花』恩田陸


少女たちの”切ない共通点”とは
- 感動する小説を読みたい
- 不穏な雰囲気を味わいたい
あらすじ
主人公ミチルは「みどりおとこ」に招待され、夏の城を訪れる。突然、5人の少女たちとの奇妙な暮らしが始まった。少女たちが城に集められた理由、みどりおとこの正体は?
全168ページ
少ないページ数の中にさまざまな謎が詰まっており、飽きずに読めます。
不穏な雰囲気が漂っているので、ちょっとダークなファンタジーが好きな人におすすめです。



切なさとわくわく感が満載の小説でした。
『羊男のクリスマス』村上春樹


楽しく美味しい幻想の世界へ
- 明るくわくわくする物語が好き
- イラスト付きの小説が読みたい
あらすじ
ドーナツの呪いにかけられた羊男。呪いを解くため、ふしぎな世界へ冒険に出る。
全109ページ
ほぼ絵本のような感じなので、初めての小説にもおすすめです。
童話のような雰囲気があり、楽しい気分になれます。



読むたびにドーナツが食べたくなります。
日常系
ある人間の生活を描いた、日常系の小説。
個性的なキャラクターがでてくる作品をピックアップしました。
『麦本三歩の好きなもの』住野よる


小さな幸せに気づく、ほんわか小説
- ほのぼのとした雰囲気が好き
- 癒やされたい
あらすじ
図書館で働く20代の三歩は、ピュアでドジな愛されキャラ。ブルボンのお菓子や図書館の匂いなど、三歩の好きなものをつづった物語。
全289ページ
「麦本三歩は○○が好き」という形で、12の話で構成されています。1話が短いので読みやすいです。
難しい話や重いテーマもなく、リラックスしながら読めます。



カバーのイラストも可愛い♡
『コンビニ人間』村田沙耶香


私の生き方は間違っているの?
- 世間になじめず悩んでいる
- みんなと同じであることに違和感がある
あらすじ
コンビニバイト歴18年の主人公。「普通じゃない」と周囲に言われ、生きづらさを抱えている。「普通ってそんなに素晴らしいの?」主人公がたどり着いた結論は…
全151ページ
芥川賞をとった作品です。
ページ数が少なく難しい表現もないので、読みやすいと思います。
働き方や結婚など、現代の「普通」にフォーカスした作品で、生きづらさを感じている人にぜひ読んでもらいたい1冊です。
コメディ
「重たい話が苦手」という人におすすめなコメディ小説。
少し毒っ気があり、ユーモアあふれる作品を選びました。
『お梅は呪いたい』藤崎翔


呪いたいのにうまくいかない!
- 人形やぬいぐるみが好き
- 重くない物語がいい
あらすじ
お梅は500年前につくられた呪いの日本人形。現代でも人を呪い殺そうとするが、ブランクが長くてうまくいかず…
全284ページ
人形視点で描かれており、新鮮な世界が見られておもしろいです。
呪いの日本人形と聞くと怖そうですが、ホラー感はありません。



読み進めるにつれて、お梅がだんだん可愛く思えてきました。
『店長がバカすぎて』早見和真


仕事にモヤモヤを抱えている人へ
- お仕事小説を読みたい
- 職場に不満がある
あらすじ
本屋で働く主人公は、不満がたまっている。ズレている店長やさまざまな理不尽にイライラする日々を描くコメディ小説。
全301ページ
劇的な展開はないですが、いろいろな問題が起こるので退屈しにくいです。
「こんな会社やめてやるー」と不満を抱えつつもズルズルと働き続けている人は、感情移入しながら楽しめると思います。



ちょっとイライラするけど、おもしろいです。
短編小説
1話完結でサクサク読める、初心者にもおすすめな短編小説。
読みやすいだけでなく、ワクワクドキドキ感も味わえる作品を紹介します。
『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。』青柳碧人


赤ずきんが謎を暴く童話ミステリー
- 明るいミステリー小説を読みたい
- 童話が好き
あらすじ
赤ずきんが童話の世界に迷い込んで事件を解決するミステリー小説。「シンデレラ」「ヘンゼルとグレーテル「眠り姫」「マッチ売りの少女」のもうひとつの世界。
全328ページ/4編
有名な童話がベースになっており、ストーリーに入り込みやすいです。
1話完結ですが、それぞれの話がつながっていて奥行きを感じられます。



童話×ミステリーで、わくわく要素たっぷりでした。
『きのうの影踏み』辻村深月


少し怖いけどクセになる奇妙な物語
- 奇妙な物語が好き
- 怖すぎないホラー小説を読みたい
あらすじ
「嫌いな人を消すおまじない」「徐々に近づいてくる手紙の差出人」「だまだまマーク」「私が殺したものは何?」少しだけ背筋が寒くなる奇妙なストーリーを13編収録。
全241ページ/13編
1話が短いので、サクサク読めます。
「ホラー苦手だけど、ゾクッとしたい」という人にもおすすめです。



怖いとおもしろいの狭間で、ページをめくる手が止まりませんでした。
『傘をもたない蟻たちは』加藤シゲアキ


美しい文体で”生”と”性”をつづった1冊
- いろいろなジャンルの物語を読みたい
- 落ち着いているけど刺激のある話がいい
あらすじ
恋愛からSF、ヒューマンドラマまで幅広いジャンルが楽しめる。人間の心理を細かく描いた美しい1冊。
全251ページ/6編
幅広いジャンルの話が収録されているので「自分がどんな物語が好きなのか知りたい」という人におすすめです。
「優しい雰囲気だけどトゲがある」そんな鋭さも感じられます。



繊細できれいな文章も魅力です。
【まとめ】読みやすい小説おすすめ17選


構成がシンプルで、重すぎない作品を中心に紹介しました。
小説になじみがない人でも比較的読みやすく、おもしろさも感じられると思います。



興味を惹かれる物語があれば、ぜひ手に取ってみてください。
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